実は「因・縁・果」だけでもちょっと物足りない。
その結果によって「その後」がどう展開したかまで検証するのが「報」。
「組織運営」を例に挙げてこれを説明してみる。
天狗型の幹部であれば、「〇〇を必達せよ」と部下に命じることで結果を出させようとする。
営業などで顧客に力押しすれば、たとえ一時的な成果が出たとしても、
その後に、クレーム、返品、リピーター離れなどの「報い」を招く。
ただ、組織文化も天狗性を帯びてくると、一時的成果のみを評価し「報い」には気づかない。
これが「天狗の高転び」の原因かと思う。
今回の結論は、縁起は「報」まで考えていかないと「永続性」を持たないということ。
逆に、「報」まで考慮して縁起を見ていくことができれば、不具合個所を発見しやすい。
「良かれ」と思って成したことであっても結果が出ないこともたびたびある。
その原因を「因・縁」のなかに発見できると「改善点」の検討に入れる。
だから、人のせい、環境のせいに帰してしまうのは「改善の放棄」。
身近な事例からこのパターンを見つけ、「見取り稽古」の材料としたいところ。